
日本茶の基本7種
「日本茶」は緑茶の総称で、作り方の違いでこれだけ表情が変わります。まずはこの7つを押さえると、店頭の棚がだいたい読めるようになります。
煎茶せんちゃ
日本で最も多く生産されている、最も身近なお茶です。摘んだ葉をすぐ蒸して発酵を止め、揉みながら乾かします。渋みと旨みのバランスが持ち味で、湯の温度で表情が大きく変わります。
- 湯温
- 70–80°C
- 時間
- 60秒
かぶせ茶かぶせちゃ
摘採前の1週間ほど茶園に覆いをかけ、摘んだ葉を煎茶と同じ工程で仕上げたお茶です。玉露ほど長く遮光しないぶん、旨みは煎茶より強く、玉露ほどは濃くならない位置にあります。
- 湯温
- 60–70°C
- 時間
- 1分30秒
玉露ぎょくろ
収穫前の約20日間、覆いをかけて日光を遮って育てます。日陰で育つと葉は渋み成分を作りにくく、旨み成分を蓄えます。低い湯でゆっくり淹れて、とろりとした甘みを引き出します。
- 湯温
- 50–60°C
- 時間
- 2分
抹茶まっちゃ
玉露と同じく覆いをかけて育てた葉を、揉まずに乾かして碾茶(てんちゃ)にし、石臼で挽いた粉末です。茶葉を漉さずまるごと飲むので、味も色も濃く出ます。
- 湯温
- 70–80°C
- 時間
- 点てる
ほうじ茶ほうじちゃ
煎茶や番茶を強い火で焙じたお茶です。加熱で渋み成分が変化し、香ばしさが前に出ます。一般にカフェインは少なめで、食後や夜にも合わせやすいお茶です(製品による差はあります)。
- 湯温
- 95–100°C
- 時間
- 30秒
玄米茶げんまいちゃ
煎茶や番茶に、炒った米を合わせたお茶です。茶葉の量が減るぶん軽く、香ばしい米の香りが加わります。熱い湯でさっと淹れて、香りが立つうちに飲みます。
- 湯温
- 95–100°C
- 時間
- 30秒
番茶ばんちゃ
一番茶を摘んだあとの葉や、大きく育った葉・茎を使います。渋みも旨みも穏やかで、後味がさっぱりしています。地域ごとに作り方が違い、同じ名前でも味が大きく異なります。
- 湯温
- 95–100°C
- 時間
- 30秒
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湯の温度で味が変わる
日本茶の味を左右する成分は、湯の温度によって出やすさが違います。そのため同じ茶葉でも、湯の温度を変えるだけで別の飲みものになります。
低い湯
50–60℃
旨みのもとになるアミノ酸(テアニン)は、低い温度でも溶け出します。渋みのもとになるカテキンは出にくいままです。玉露をぬるく淹れるのは、このためです。
中くらいの湯
70–80℃
旨みを残しつつ、渋みも少し引き出します。煎茶のバランスが最もよく出る温度帯です。抹茶を点てるのも、このあたりです。
熱い湯
95–100℃
カテキンが一気に溶け、香りも強く立ちます。ほうじ茶・玄米茶・番茶のように、香ばしさで飲ませるお茶に向きます。
湯冷ましがなければ、湯呑に移すごとに5〜10℃下がります。急須→湯呑→急須と移せば、沸騰した湯でも玉露の温度帯まで落ちます。